子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の筋肉の一部がこぶのように発達したもので、ボールや卵のような球形をしていることが多く、1cm大からメロン大のものまで、大きさは様々です。

1. 子宮筋腫はできる場所によって主に3つのタイプに分けられます。

  1. 筋層内筋腫:子宮筋層内にできる筋腫で、筋腫が発育すると周囲の筋層が厚くなり、子宮全体が肥大してきます。子宮筋腫で最も多いタイプです。
  2. 漿膜下筋腫:子宮の表面をおおう漿膜の下にでき、子宮の外側に向かってこぶのように成長します。
  3. 粘膜下筋腫:子宮粘膜の下にでき、子宮内腔に向かって突き出すように発育します。根元に茎のあるものを「有茎性筋腫」といいます。

2. どのような症状がありますか

  • 月経時の出血が多く、レバーのような血のかたまりが見られ出血が続いて、貧血になります。
    (息切れ、めまいなどを起こします。)
  • 腹痛や腰痛の原因になります。
  • 頻尿:膀胱を圧迫して、尿意が頻回となります。

これらは子宮筋腫が大きくなったときの症状で、ほとんどの小さい筋腫には症状がありません。

子宮筋腫は、30代~50代の女性5人に1人にあるとも言われています。一般に卵巣から分泌されるホルモンの一つでもあるエストロゲンには、筋腫を成長させる性質があるため、閉経すれば筋腫は小さくなります。

子宮筋腫の治療法

■ 手術療法

  • 子宮全摘出手術(子宮と筋腫をあわせて切除)
  • 子宮筋腫核出術(子宮は温存)

■ 薬物療法 GnRHアナログ(ゴナドトロピン放出ホルモンの効果抑制)

この薬剤は長期間投与すると、月経が止まり、一時的に閉経に近い状態になり、貧血も改善し筋腫も小さくなります。
しかしこの薬をやめると筋腫も元に戻ります。したがってこの薬で筋腫をなくすことはできないと考えられています。

手術を予定している方への投与により、筋腫を小さくして手術を簡単にすることが可能です。また、閉経が近い患者さんではこれを繰り返し使い、閉経にもちこんで手術を回避することもできます。

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