生理のコントロールにピルとミレーナがオススメ
生理のコントロールにピルとミレーナがオススメ
院長の宗田です。
女性の貧血、鉄不足には生理のコントロールが非常に大切です。
特に出産が終わった年代の方が 生理でたくさんの血が奪われるのは勿体無い事だと私は考えています。
当院には40歳代の極度の貧血の方が沢山受診されますが、その中になんと、ヘモグロビンが1.5g/dlという方がいました。
極度の貧血のため、体調も勿論不良。
そこまで低値になっても婦人科を受診しない方もいるのです。
1月中旬に、受診された46歳の女性は、ヘモグロビン4.6g/dlでした。
(正常値が11-13g/dlくらいですからかなりの重症です。)
生理の出血が多くて、夜用ナプキンを昼間に頻回に使うという方は、過多月経です。
生理は止めることも減らすこともできるのです。
それは危険なことではありません。
軽い程度の方にはピルがお勧めです。
ピルが嫌いな方には、ピル内蔵型のミレーナという素敵なリングもあります。
そして究極は、生理を激減させてくれる 『GnRH誘導体製剤』があります。
前述したヘモグロビン4.6g/dlの女性には、このGnRH誘導体製剤を使用し、加えて鉄剤とビタミンCを飲んでもらったところ、1か月もしないでヘモグロビンは8.2g/dlまで上がりました。
私は、このような酷い貧血の方には、しばらく生理を止めてから、ピルで出血が少なくなるように維持していきます。
これで、避妊も貧血も完璧で女性のQOLは格段に上がります。
貧血で内科で、鉄剤だけを出されているのは、ざるに増血した血液を注いでいるようなもので、過多月経は悪化して、改善の道は遠くなります。
非常に残念なことに日本は先進国では最低のピル普及率です。
ドイツは、女性の60%がピルを飲んでいるのに比べて日本は2%くらいの普及率なのです。
日本の女性の皆さんにも身体を守るためにピルを使うことを恐れないで欲しいとわたしは常日頃思っています。
当院でもピル処方は出来ますので、ご希望の方はクリニックまでお問い合わせ下さい。